2013年7月5日金曜日

オデュッセイア

最近ふとしたことから、ギリシャ文学の古典ホメーロスの「オデュッセイア」を読んでいる。 もちろん日本語版だが。

この物語は、有名な巨大な木馬で知られるトロイヤ戦争の勝者ギリシャ側の英雄オデュッセウスの物語である。

要約すると、英雄オデュッセウスはトロイヤ戦争の帰路さまざまな困難に遭い、20年もの間放浪した後故郷のイタケに帰りつく物語で、故郷では何年も帰ってこないオデュッセウスがすでに死亡したと断じた輩達がオデュッセウスの家に上がり込んでオデュッセウスの妻に求婚し、好き勝手に毎晩宴に興じており、一人息子の成人したテレマコスは、それを見かねてオデュッセウスを探す旅にでるという物語である。

この物語はウィキペディアによると、紀元前8世紀には吟遊詩人によってホメーロスの作としてすでに語られていたと言い、紀元前6世紀に文字で書かれた文学が登場したという。

これが世界の古典と言われるのは、これらホメーロスの作品が叙事詩という文学スタイルの起源となり、その後のギリシャ、ローマ人の教養の基礎となり、現在まで西洋文化に受け継がれていったこと。

またオデュッセウスの放浪譚、それにまつわる事件、人間関係に普遍性が認められ、これ以降の数ある放浪文学の基礎になっていったところにある。

新しいもので言えば、有名なスタンリー・キュービックの映画「2001年宇宙の旅」で、英語の原題を"2001: A Space Odyssey" という。

月で発見された謎の物体が木星に電波を発信しているのを発見した人類は2001年木星に向かって探査機を出発させる。

その探査機では、ギリシャ神話の神とも言える、人口頭脳HALが探査機のすべてのコントールを任されていたが、乗組員がそのHALの異常(故障)を疑うところから、人間といわば神であるHALとの戦いが始まる。


話は変わるが、日本人はギリシャ神話に関しては学校で教えられることはほとんどなく、文学、マンガなどでの断片的な知識に限られていると思う。

ギリシャ神話による神は、ゼウスを頂点に多くの神がいて、神にも親子兄弟親戚関係があり、ヘブライ神話による一神教の神と比べて、人間的な要素が多く含まれており、一神教の神のように完全無欠、オールマイティーという訳にはいかず、間抜けなこともすれば、騙されたりもする。

ただギリシャ神話による神の最も著しい属性というのは、オデュッセイアによると「不死」である者というように受け取ることができる。

このオデュッセイアはまだ読み切っていないが、今後この物語に登場する神々の属性をまとめてみて、いろんな神の属性と比較しようと思っている。