2013年6月20日木曜日

従軍慰安婦の話題もこれで終わりにします

百田尚樹さんの作家デビュー作である「永遠の0」を読んだ。

百田さんは、50歳で作家になるまで、「探偵ナイトスクープ」などの番組の放送作家をしていた。

本人曰く、50歳を期して会社を辞め、作家に転身したのだそうだ。

物語は太平洋戦争時のゼロ戦にまつわるもので、タイトルの0はゼロ戦のことだ。

特に海軍特別攻撃隊、いわゆる特攻のことで印象に残ったことがある。

特攻は志願兵ということになっているが、実際はNo.といえないような雰囲気で、ほとんど強制と言ってもよかったらしい。

もしNoと言えば、今度はその人は、別の形でもっと過酷な目に合されたらしい。(たとえば陸上の最も前線に送られる)

これを聞いて思い出したのが従軍慰安婦問題。

従軍慰安婦は国が強制したことはなく、また拉致や暴力に訴えたこともなかったというのが日本政府の公式見解で、橋下大阪市長もこのことに関しては同意している。

つまり従軍慰安婦は国で主導されたことはなく、あくまでも民間の問題であったと。

でもこの話はなにかとても政治くさい。

戦争時に慰安所を作るのは、民間人かもしれないが国である軍隊がその経営や、リクルート、女性の管理業務などに一切かかわりあっていないというのは、常識的に無理かあると思う。

たとえば女性が逃げ出さないように軍隊が無言のプレッシャーをかけるというのは十分考えられる。

橋下市長は、慰安婦は当時は必要であったと言い、アメリカ軍にまで日本の風俗を利用したらどうかというように、ある意味で包み隠さず本音で話す人であるのに、この国の責任に関しては日本政府と同じ見解で、軍隊は慰安婦に対して強制したことはないという。

おそらくこの辺りが海外からみれば、橋下さんのバランスがとれていないように見えるのであろう。